店舗・事務所を借りるなら法人契約と個人契約どちらが有利?審査の違いを不動産会社が解説
2026/08/11
店舗や事務所を借りる際、
「法人で契約した方が審査に通りやすいですか?」
「これから会社を設立する予定ですが、個人名義と法人名義のどちらで申し込むべきでしょうか?」
というご質問をいただくことがあります。
特にこれから開業する方や、個人事業主から法人化を予定している方にとっては悩みやすいポイントです。
結論から申し上げると、法人契約だから必ず有利、個人契約だから不利というわけではありません。
事業用賃貸では、契約名義だけではなく、事業内容や事業実績、資金力、代表者の信用力、保証会社の審査などを総合的に判断します。
今回は、店舗・事務所を借りる際の法人契約と個人契約の違いについて、不動産会社の視点から解説します。
法人契約と個人契約の基本的な違い
法人契約の場合、賃貸借契約の借主は「会社」です。
一方、個人契約の場合は「個人」が借主となります。
例えば、株式会社を経営している方が店舗を借りる場合、
法人契約
株式会社○○が借主
個人契約
代表者個人が借主
という違いがあります。
ただし事業用賃貸の場合、「誰が契約するか」だけで審査結果が決まるわけではありません。
法人契約のメリット
① 事業主体と契約者を一致させやすい
法人として店舗や事務所を使用するのであれば、法人名義で契約する方が契約関係を整理しやすくなります。
賃料の支払いや経理処理なども法人として管理できます。
② 事業実績のある法人は信用力を評価されやすい
すでに数年間事業を行っており、
- 売上が安定している
- 利益が出ている
- 決算内容が良好
- 賃料支払いに問題がない
といった法人であれば、審査上プラスに評価される可能性があります。
特に賃料の高い店舗やオフィスでは、法人の財務状況を確認されることがあります。
③ 多店舗展開・事業拡大では説明しやすい
すでに店舗や事務所を運営している法人が2店舗目、3店舗目を借りる場合、既存店舗の実績を説明できます。
「現在○店舗を運営している」
「既存店舗の売上は安定している」
など、事業実績を示せることは審査上の安心材料になります。
法人契約なら必ず審査に通るわけではない
ここは非常に重要です。
「法人だから個人より信用力が高い」
とは限りません。
例えば設立したばかりの法人には、まだ決算実績がありません。
そのため、
- 代表者の経歴
- 事業計画
- 自己資金
- 資本金
- 既存事業の実績
などを確認されることがあります。
法人登記をしただけで審査が有利になるわけではありません。
個人契約のメリット
個人契約だから不利ということもありません。
特に、
- 個人事業主として長年営業している
- 確定申告の実績がある
- 十分な自己資金がある
- 同業種で長い経験がある
といった方の場合、十分な信用力があると判断される可能性があります。
例えば、飲食店で長年勤務していた料理人の方が独立する場合などは、これまでの経験も事業計画を説明する重要な材料になります。
個人事業主から法人化する予定の場合は?
実務では、
「現在は個人事業主ですが、店舗契約に合わせて法人を設立する予定です」
というケースもあります。
この場合は、物件を申し込む前に不動産会社へ伝えておくことが重要です。
なぜなら、
個人名義で申し込んだ後に法人契約へ変更すると、再審査になる可能性があるからです。
保証会社や貸主様によって対応は異なりますので、法人設立を予定している場合は早めに相談しましょう。
審査では「法人か個人か」より何を見られる?
事業用賃貸では、契約名義以上に次のような内容が重要になります。
① 事業内容
どのような事業を行うのか。
店舗であれば、
- 飲食店
- 美容室
- 物販
- クリニック
- サービス店舗
など業種によって貸主様の判断も変わります。
② 事業実績
既存事業がある場合は大きな判断材料です。
決算書や確定申告書などから事業状況を確認されることがあります。
③ 自己資金
新規開業の場合には特に重要です。
物件取得費だけでなく、
- 内装工事費
- 設備費
- 運転資金
まで含めた資金計画が重要になります。
④ 代表者・申込者の経歴
新規開業では法人そのものに実績がありません。
そのため代表者が同業種でどの程度の経験を持っているかなどが判断材料になることがあります。
⑤ 保証会社の審査
現在の事業用賃貸では保証会社を利用するケースが主流です。
保証会社の審査結果を踏まえて、最終的に貸主様が判断する流れも一般的です。
新設法人でも店舗・事務所は借りられる?
もちろん可能です。
弊社でも設立直後の法人や、これから法人を設立する予定のお客様から物件探しのご相談をいただきます。
ただし、決算実績がないため、
- 事業計画書
- 資金を確認できる資料
- 代表者の経歴
- 会社概要
などの提出を求められることがあります。
重要なのは「新設法人だから無理」と考えることではなく、貸主様や保証会社に事業内容をどのように説明するかです。
法人と個人、結局どちらで申し込むべき?
基本的には、実際に事業を行う主体に合わせることをおすすめします。
法人として営業するのであれば法人契約。
個人事業主として営業するのであれば個人契約。
ただし、
「これから法人を設立する」
「個人事業主から法人化する」
「新会社なので実績がない」
「既存法人とは別法人で新規事業を始める」
などの場合は、申込方法を工夫できるケースもあります。
物件によって貸主様や保証会社の審査基準が異なるため、申込書を提出する前に不動産会社へ相談することをおすすめします。
申込前の準備が審査をスムーズにする
人気の店舗・オフィスでは、複数の申込みが重なることがあります。
気に入った物件が見つかってから書類を集め始めると、その間に他の申込者の審査が進んでしまう可能性があります。
法人であれば、
- 履歴事項全部証明書
- 決算書
- 会社概要
- 代表者本人確認書類
個人事業主であれば、
- 確定申告書
- 本人確認書類
- 事業内容が分かる資料
など、想定される資料を早めに準備しておくとスムーズです。
まとめ|契約名義だけでなく「事業の信用力」が重要
店舗・事務所を借りる場合、法人契約と個人契約のどちらが有利かは一概には言えません。
実績のある法人であれば法人契約が評価されやすいケースがありますが、設立直後であれば法人そのものにはまだ実績がありません。
反対に、個人事業主でも長年の事業実績や十分な自己資金があれば、評価される可能性があります。
大切なのは、
「法人か個人か」ではなく、事業内容・実績・資金計画・申込者の信用力をきちんと伝えることです。
レジスタ合同会社では、東京都中央区をはじめ東京23区の店舗・オフィス探しをサポートしております。
新設法人、個人事業主、これから独立・開業される方の物件探しについてもご相談いただけます。
「法人を設立してから申し込んだ方がいい?」
「この状況で審査に通る可能性はある?」
「申込前に何を準備すればいい?」
といった段階からでも構いません。
店舗・オフィス探しをご検討の際は、お気軽にレジスタ合同会社までご相談ください。
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