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居抜き物件は本当にお得?メリット・デメリットを不動産会社が解説

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居抜き物件は本当にお得?メリット・デメリットを不動産会社が解説

居抜き物件は本当にお得?メリット・デメリットを不動産会社が解説

2026/08/21

店舗物件を探していると、「居抜き物件」という言葉を目にすることがあります。

飲食店であれば厨房設備やカウンター、テーブルなどが残っていたり、美容室であればシャンプー台や鏡などが設置されたままになっていたりします。

これらをそのまま利用できれば、

「内装工事費をかなり抑えられるのでは?」

「すぐに開業できるのでは?」

と魅力的に感じるでしょう。

確かに居抜き物件には大きなメリットがあります。

しかし、居抜きだから必ずお得とは限りません。

設備の状態や造作譲渡の条件、内装変更の必要性、退去時の原状回復などまで確認すると、スケルトン物件から新しく店舗をつくった方が良かったというケースも考えられます。

今回は、居抜き物件のメリット・デメリットと、契約前に確認しておきたいポイントについて、不動産会社の視点から解説します。

 

そもそも居抜き物件とは?

居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備、什器などが残された状態で募集されている店舗物件をいいます。

例えば飲食店なら、

  • 厨房設備
  • カウンター
  • 客席
  • エアコン
  • ダクト
  • 給排水設備
  • 照明
  • トイレ

などが残っていることがあります。

一方、内装や設備を撤去して建物の躯体に近い状態で引き渡す物件は、一般的に「スケルトン物件」と呼ばれます。

ただし、どこまで残っているかは物件によって大きく異なります。

「居抜き」という言葉だけで判断せず、何が残っていて、何を使用できるのかを一つずつ確認することが重要です。

 

居抜き物件のメリット

① 内装工事費を抑えられる可能性がある

居抜き物件の最大のメリットです。

既存の床、壁、天井、カウンター、厨房設備などをそのまま利用できれば、新しく施工する範囲を減らせます。

特に飲食店では、

  • 厨房
  • 給排水
  • ガス
  • 排気ダクト
  • 電気設備

などに大きな費用がかかることがあります。

これらを活用できれば、開業時の初期投資を抑えられる可能性があります。

② 開業までの期間を短縮できる可能性がある

スケルトン物件では、契約後に内装設計から始まり、工事を行って店舗を完成させます。

居抜き物件で既存設備や内装を活用できれば、工事期間を短縮できる可能性があります。

店舗の場合、契約開始後から賃料が発生することが一般的です。

工事期間を短縮できれば、賃料を支払いながら営業できない期間を短くできることもメリットです。

③ 前テナントと同業種なら設備を活用しやすい

例えば、

飲食店から飲食店

美容室から美容室

クリニックからクリニック

など、前テナントと同じ、または近い業種であれば既存設備を活用しやすくなります。

特に厨房や給排水設備などは、ゼロから設置するより既存設備を利用できた方が工事を抑えられる可能性があります。

④ 開業時の資金を他へ回せる

店舗開業には物件取得費や内装費以外にも、

  • 商品仕入れ
  • 広告宣伝
  • 採用
  • 運転資金
  • 備品購入

などさまざまな費用がかかります。

内装工事費を抑えられれば、その分を開業後の運転資金などへ回せる可能性があります。

 

居抜き物件のデメリット

① 設備が古い可能性がある

最も注意したいポイントの一つです。

見た目がきれいでも、

「エアコンが10年以上前のものだった」

「冷蔵庫がすぐ故障した」

「給湯器を交換する必要があった」

ということも考えられます。

居抜き物件では、設備が残っていることと、その設備が今後も問題なく使用できることは別問題です。

② 設備が「残置物」の場合がある

エアコンや厨房設備などが物件に残っていても、貸主設備とは限りません。

残置物として引き渡される場合、故障しても貸主様に修理や交換を求められず、借主側の負担になる契約もあります。

契約前に、

設備なのか、残置物なのか

を必ず確認しましょう。

③ 自分の店舗コンセプトに合わないことがある

居抜き物件の内装をそのまま利用できれば費用は抑えられます。

しかし、

「カウンターの位置を変えたい」

「客席数を増やしたい」

「厨房を広げたい」

「店舗デザインを大きく変えたい」

となると、結局大規模な内装工事が必要になる場合があります。

既存内装を解体してから新しい内装を施工すると、スケルトン物件以上に費用がかかる可能性もあります。

④ 造作譲渡料が必要な場合がある

居抜き物件では、前テナントが所有する内装や設備を新しい借主へ譲渡する「造作譲渡」が行われることがあります。

この場合、賃貸借契約の初期費用とは別に造作譲渡料が必要になる場合があります。

例えば、

造作譲渡料300万円

と設定されていたとしても、

「設備がたくさんあるから300万円なら安い」

と金額だけで判断するのはおすすめできません。

設備の年式や状態、今後使用する予定があるのかまで確認して判断する必要があります。

⑤ 前店舗のイメージが残ることがある

長期間営業していた店舗では、地域のお客様に前店舗のイメージが残っている場合があります。

業態やターゲットが大きく異なる場合は、看板や内装を変更して新しい店舗であることを分かりやすくする工夫も必要です。

 

特に注意したい「造作譲渡」と「残置物」の違い

居抜き物件を検討するときに混同しやすいのが、造作譲渡と残置物です。

造作譲渡は、一般的に前テナントが所有している内装・設備などを新しい借主へ譲渡するものです。

一方、残置物は前の使用者などが残していった設備等で、貸主が性能や修理などについて責任を負わない条件となっていることがあります。

どちらの場合も重要なのは、

「誰の所有物なのか」「故障したら誰が負担するのか」「退去するとき誰が撤去するのか」

を確認することです。

 

居抜き物件でも内装会社に見てもらいましょう

「設備が揃っているから、そのまま使えるだろう」

と判断するのはおすすめできません。

できれば契約前に、内装会社や設備業者にも現地を確認してもらいましょう。

特に飲食店なら、

  • 電気容量
  • ガス容量
  • 給排水
  • 排気ダクト
  • グリストラップ
  • 厨房設備
  • 空調
  • 消防設備

などを確認します。

既存設備を使用できるかだけでなく、予定している営業内容に設備能力が足りているかという視点も必要です。

 

居抜き物件で見落としやすい「退去時の原状回復」

ここは非常に重要です。

居抜きで借りたからといって、退去時も居抜きのまま返却できるとは限りません。

例えば、

前テナントが設置した厨房設備や内装をそのまま引き継いだにもかかわらず、契約上は退去時にスケルトン返しが必要になるケースがあります。

つまり、

自分で設置していない設備まで撤去することになる可能性があります。

入居時に工事費を抑えられても、退去時に高額な解体・原状回復費用が発生すれば、トータルでは必ずしも安いとはいえません。

契約前に原状回復の基準を必ず確認しましょう。

 

「居抜き=お得」ではなく総額で判断する

居抜き物件を比較するときは、

初期費用だけで判断しないことが重要です。

例えば、

居抜き物件

造作譲渡料
+既存設備の修理・交換費
+追加内装工事費
+将来の原状回復費

スケルトン物件

新規内装工事費
+設備工事費
+将来の原状回復費

というように考えます。

居抜きの方が安い場合もあれば、設備の状態や改装内容によってはスケルトンから施工した方が合理的な場合もあります。

重要なのは、

「今いくらで借りられるか」ではなく、「開業して退去するまでにどの程度の費用がかかる可能性があるか」

という視点です。

 

居抜き物件を内見するときのチェックポイント

居抜き店舗を内見するときは、少なくとも次の項目を確認しておきましょう。

  • 造作譲渡料の有無
  • 譲渡対象となる設備・什器
  • 設備の年式・状態
  • 貸主設備と残置物の区分
  • 電気・ガス容量
  • 給排水設備
  • 排気・換気設備
  • 内装変更の可否
  • 不要設備の撤去費用
  • 原状回復の範囲

不明点は申込みや契約の前に確認することが重要です。

 

こんな方には居抜き物件が向いています

居抜き物件は、

  • 前テナントと同業種または近い業種
  • 既存レイアウトを活用できる
  • 設備の状態が良い
  • 初期投資を抑えたい
  • できるだけ早く開業したい

という方には大きなメリットがあります。

反対に、店舗デザインやレイアウトに強いこだわりがあり、既存設備をほとんど使用しないのであれば、スケルトン物件も含めて比較した方がよいでしょう。

 

まとめ|居抜き物件は「設備が残っているから得」とは限りません

居抜き物件は、既存の内装や設備を活用することで、初期費用や工事期間を抑えられる可能性があります。

一方で、

  • 設備の老朽化
  • 残置物の修理負担
  • 造作譲渡料
  • 追加工事
  • 退去時の原状回復

なども考える必要があります。

そのため、居抜き物件を検討するときは、

「そのまま使えるものがどれだけあるのか」

そして、

「開業から退去までのトータルコストはいくらになるのか」

という2つの視点で判断することが重要です。

レジスタ合同会社では、東京都中央区をはじめ東京23区の店舗・オフィス探しをサポートしております。

事業用テナント物件サイト「テナントショップ人形町」を運営しておりますのでWEBサイトを是非ご覧ください。

店舗物件の仲介だけでなく、内装・設備工事についてもご相談いただけますので、

「この居抜き物件は本当にお得?」

「既存設備をどこまで使える?」

「スケルトン物件とどちらがいい?」

といった段階からでもお気軽にご相談ください。

物件取得費だけではなく、開業に必要な工事や設備まで考えながら、店舗探しをサポートいたします。

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