外国人入居は本当にリスク?貸主様によくある不安を不動産会社が解説
2026/09/05
賃貸物件を所有されている貸主様から、
「外国人の入居はトラブルが多いのでは?」
「家賃を滞納されたらどうしよう」
「日本の生活ルールを守ってもらえる?」
「退去するときに連絡が取れなくなるのでは?」
といったご不安を聞くことがあります。
大切な不動産を貸す以上、このような不安を感じることは当然です。
弊社レジスタでは、外国人技能実習生や特定技能外国人などの住まい探しを支援する「外国人技能実習生賃貸ナビ」を運営し、コロナ禍以前から外国人材を受け入れる企業様の社宅探しをお手伝いしてきました。
その経験から感じるのは、
「外国人だからリスクが高い」と一括りにするのではなく、誰が借りるのか、どのような契約にするのか、誰が管理するのかを確認することが重要
ということです。
今回は外国人入居に不安を感じている貸主様に向けて、よくある不安と、賃貸する際に確認しておきたいポイントを不動産会社の立場から解説します。
外国人入居を不安に感じる貸主様は少なくありません
外国人入居について貸主様が慎重になる背景には、さまざまな理由があります。
例えば、
- 日本語でコミュニケーションできるか
- 家賃をきちんと支払ってもらえるか
- ゴミ出しなどのルールを守ってもらえるか
- 騒音トラブルが起きないか
- 契約者以外の人が住まないか
- 帰国した場合に連絡が取れるか
- 退去時の原状回復は大丈夫か
などです。
これらは賃貸経営をする貸主様にとって無視できない問題です。
だからこそ、
「外国人だから断る」か「外国人でも何も確認せず受け入れる」かという二択ではなく、リスクを確認したうえで判断する
ことが大切です。
不安① 家賃を滞納されない?
まず多いのが家賃滞納への不安です。
しかし、家賃滞納は外国人だけに発生する問題ではありません。
重要なのは国籍ではなく、
- 誰が契約者なのか
- 勤務先はどこなのか
- 収入は安定しているか
- 保証会社を利用するか
- 法人契約なのか
といった契約条件です。
外国人材の住まいでは、勤務先企業が借主となる法人契約になるケースもあります。
法人契約であれば、企業の信用力や契約内容を確認したうえで審査することができます。
また、保証会社を利用することで、一定の家賃滞納リスクに備える方法もあります。
「外国人だから」という一点ではなく、契約者・勤務先・保証内容を確認して判断することが重要です。
不安② ゴミ出しなど日本の生活ルールを守れる?
外国人入居で貸主様や管理会社が心配することの一つが、生活習慣の違いです。
特に、
- ゴミの分別
- ゴミを出す曜日
- 共用廊下への私物放置
- 駐輪場の利用
- 騒音
- 喫煙
などは、入居後のトラブルにつながる可能性があります。
ただし、本人がルールを守る意思がないとは限りません。
日本に来たばかりで、
「ルールそのものを知らない」
ということもあります。
そのため、入居時に生活ルールを分かりやすく説明することが重要です。
企業の社宅として利用する場合には、勤務先企業にもルールを共有しておくことで、問題が起きた際に企業担当者へ相談できる場合があります。
不安③ 騒音や近隣トラブルは大丈夫?
複数人で生活する社員寮などでは、騒音を心配される貸主様もいらっしゃいます。
確かに生活人数が増えれば、人の出入りや生活音が増える可能性があります。
そのため、
「外国人入居可能」=「何人でも入居可能」
ではありません。
申込時に、
- 実際の入居人数
- 入居者の氏名
- 勤務先
- 利用目的
などを明確にしておくことが重要です。
また最近では、外国人材の人材確保や福利厚生を考え、1R・1Kに1人ずつ入居させる企業様も見られるようになっています。
貸主様側から見ても、ワンルームへ1名で入居するのであれば、一般的な単身者向け賃貸と大きく変わらない形で検討できるケースもあるでしょう。
不安④ 勝手に入居者が増えない?
貸主様からすると、
「契約時は2人だったのに、いつの間にか4人で住んでいた」
という状態は避けたいところです。
これは外国人に限らず、賃貸借契約上きちんと管理すべき問題です。
契約時には、
誰が実際に入居するのか
を明確にし、入居者の追加・変更がある場合には事前承諾を必要とするなど、契約条件を整理しておくことが重要です。
法人契約の場合でも、
「会社が借りているから誰でも入れ替えてよい」
とは限りません。
社宅として利用する場合の入居者変更についても、契約前にルールを決めておくと安心です。
不安⑤ 突然帰国して連絡が取れなくならない?
外国人入居ならではの不安として、
「突然帰国してしまったらどうするのか」
という点があります。
ここでも重要になるのが契約形態です。
外国人本人との個人契約なのか、勤務先企業との法人契約なのかによって、貸主様の対応も変わります。
また、
- 勤務先
- 企業担当者
- 緊急連絡先
- 保証会社
など、本人以外にも連絡できる先を確認しておくことでリスクを抑えることができます。
申込時に「誰と連絡が取れるのか」を確認しておくことは非常に重要です。
不安⑥ 部屋をきれいに使ってもらえる?
退去時の原状回復を心配される貸主様もいらっしゃいます。
しかし、部屋の使用状況についても国籍だけで判断することはできません。
日本人入居者であっても室内を汚損するケースはありますし、外国人入居者でも非常にきれいに使用される方はいらっしゃいます。
重要なのは、
- 契約内容を説明する
- 禁止事項を伝える
- 喫煙などの条件を確認する
- 入居時の室内状況を記録する
- 退去時のルールを説明する
など、通常の賃貸管理を適切に行うことです。
「外国人だから部屋を汚す」と考えるのではなく、入居前の説明と契約・管理をしっかり行うことが大切です。
法人契約なら必ず安心、というわけでもありません
外国人材の社宅では法人契約が利用されることがあります。
貸主様にとって、
個人ではなく勤務先企業が契約者になる
ということは安心材料の一つになり得ます。
ただし、
「法人契約なら無条件で安心」
というわけではありません。
法人についても、
- 事業内容
- 設立年数
- 資本金
- 業績
- 社宅の利用方法
- 入居者変更のルール
- 保証会社利用の有無
などを確認する必要があります。
外国人個人か法人かだけで判断するのではなく、通常の入居審査と同じように、契約条件全体を見て判断することが重要です。
2027年4月から育成就労制度へ
外国人材を取り巻く環境はこれから大きく変わります。
2027年4月からは、技能実習制度に代わって育成就労制度がスタートする予定です。
日本では人手不足が続いており、今後も外国人材を受け入れる企業からの住宅需要は一定程度期待されます。
これまで、
「外国人不可」
としていた物件でも、契約条件や管理体制を整えたうえで外国人材の入居を検討することは、空室対策の一つの選択肢になり得ます。
特に、
- ワンルーム・1K
- 社員寮として利用できる物件
- 複数人入居可能な物件
- 戸建賃貸
- 駅から多少離れていても勤務先へ通勤しやすい物件
などは、企業のニーズと合う可能性があります。
「外国人可」ではなく「条件を決めて受け入れる」
貸主様におすすめしたいのは、
外国人なら誰でも入居可能にすることではありません。
例えば、
「法人契約に限る」
「保証会社加入を必須とする」
「入居人数は○名まで」
「入居者変更時は事前承諾」
「勤務先・緊急連絡先を確認する」
など、貸主様が安心できる条件を設定したうえで募集する方法があります。
つまり、
「外国人不可」からいきなり「外国人すべてOK」にする必要はない
ということです。
不動産会社と相談しながら、
どのような外国人入居なら受け入れられるのか
を決める方法もあります。
外国人材を採用する企業側も「良い住まい」を探しています
弊社が外国人材の住まい探しをお手伝いする中で、企業側の考え方にも変化を感じています。
以前は、
「できるだけ安い物件に複数人で住ませたい」
というニーズが多くありました。
しかし最近では、
「優秀な外国人材を確保するために1R・1Kへ1人ずつ住ませたい」
という企業様も出てきています。
企業側も、
- 人材確保
- 定着率向上
- 福利厚生
- プライバシーへの配慮
などを考えて住環境を重視するようになっています。
貸主様からすると、
企業が外国人社員のために借りる社宅
という新たな賃貸需要として考えることもできるのではないでしょうか。
外国人入居を検討する貸主様も「外国人技能実習生賃貸ナビ」へ
弊社レジスタでは、外国人技能実習生・特定技能外国人などの住まい探しをサポートする「外国人技能実習生賃貸ナビ」を運営しております。
これまで主に外国人材を受け入れる企業様から、
「社員が住むワンルームを探している」
「複数人で入居できる社宅を探している」
「複数戸まとめて借りたい」
といったご相談をいただいてきました。
一方で、外国人材を受け入れていただける賃貸物件がなければ、企業様へ住まいをご紹介することはできません。
そこで弊社では、
外国人材への賃貸を検討していただける貸主様からの物件情報も募集しています。
「現在空室になっているワンルームがある」
「法人契約なら外国人入居を検討してもよい」
「複数人入居できる戸建を所有している」
「外国人不可にしているが、条件次第では相談してみたい」
という段階でも構いません。
外国人入居に対するご不安を伺いながら、契約条件や募集方法を一緒に検討いたします。
外国人材への賃貸は、リスクをまったく考えずに受け入れるものではありません。
しかし、国籍だけで入居の可能性を閉ざすのではなく、契約者・勤務先・保証・入居人数・管理体制などを確認したうえで判断する。
それが、これからの外国人材の住宅需要を賃貸経営に取り込む一つの方法ではないでしょうか。
外国人入居についてお悩みの貸主様も、まずはお気軽にご相談ください。
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