相続した空き家を賃貸にできる?貸し出す前に確認したいポイントを解説
2026/10/08
1.相続した空き家は賃貸物件として貸し出せる?
相続した空き家は、戸建て住宅でもマンションでも、一定の条件を満たせば賃貸物件として活用できます。
ただし、長年住んでいた実家などは、現在の賃貸住宅に求められる設備や内装の水準と異なっている場合があります。
例えば、次のようなケースです。
- キッチンや浴室などの設備が古い
- 給排水管の老朽化が進んでいる
- 雨漏りや外壁の劣化がある
- 長期間空き家だったため設備の動作確認が必要
- 現在の賃貸需要に間取りが合っていない
こうした問題がある場合には、修繕やリフォームを検討する必要があります。
一方、立地が良く、建物の管理状態も良好であれば、大規模なリフォームを行わなくても賃貸できる可能性があります。
重要なのは、工事を始める前に周辺の賃貸需要を調査することです。
2.相続した空き家を賃貸にするメリット
不動産を手放さずに家賃収入を得られる
賃貸の最大のメリットは、不動産の所有権を残したまま家賃収入を得られることです。
将来的に家族が利用する可能性がある場合や、思い出のある実家をすぐには売却したくない場合には、賃貸活用が選択肢になります。
ただし、普通借家契約では、貸主の都合だけで簡単に契約を終了できるわけではありません。
将来的に自分たちで使用する予定がある場合には、契約方法も含めて検討する必要があります。
空き家の維持費を家賃収入で補える可能性がある
空き家を所有している間も、固定資産税や火災保険料、建物の維持管理費などが発生します。
賃貸物件として活用できれば、家賃収入によって、こうした費用の一部または全部を補える可能性があります。
ただし、賃貸経営には空室や修繕などのリスクもあるため、家賃収入がそのまま利益になるわけではありません。
将来的な売却という選択肢を残せる
賃貸物件として活用しながら、将来的に売却を検討することもできます。
ただし、入居者がいる状態で売却する場合、原則として賃貸借契約を引き継ぐことになります。
そのため、購入希望者が投資家などに限られる可能性があり、空き家の状態で売却する場合とは価格や販売方法が異なることがあります。
賃貸を始める前に、将来の売却についても考えておくことが重要です。
3.貸し出す前に確認したい7つのポイント
相続した空き家を賃貸物件にする場合、特に確認しておきたい7つのポイントをご紹介します。
① 相続登記と所有関係を確認する
最初に確認したいのが、不動産の所有関係です。
相続登記は2024年4月から義務化されており、原則として不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。
また、複数の相続人がいる場合には、誰が不動産を取得するのか、誰が賃貸経営を行うのかを整理する必要があります。
遺産分割協議が完了していない場合、賃貸借契約の締結や家賃収入の取り扱いなどについて、相続人間で問題が生じる可能性があります。
貸し出す前に、司法書士などの専門家へ相談しながら所有関係を整理しておきましょう。
② 建物の状態と必要な修繕を確認する
相続した建物が古い場合、外観や室内がきれいに見えても、設備や構造部分に問題がある可能性があります。
特に確認したいのは、次の項目です。
- 雨漏りや外壁の劣化
- 給排水管の状態
- 電気設備やガス設備
- 浴室・キッチン・トイレ
- シロアリ被害や腐食
- 建物の耐震性
賃貸物件として貸し出す以上、貸主には原則として、入居者が通常の使用収益を行うために必要な修繕をする義務があります。
入居後に大きな不具合が見つかると、修繕費用だけでなく、入居者とのトラブルにつながる可能性もあります。
そのため、必要に応じて専門業者による建物調査を実施することをおすすめします。
③ 周辺の賃貸需要と想定賃料を確認する
相続した空き家を貸し出す場合、最も重要な判断材料の一つが想定賃料です。
立地や築年数、建物の状態によって、募集できる賃料は大きく異なります。
例えば、駅から近い戸建て住宅であれば、ファミリー層から一定の需要が期待できる場合があります。
一方、駅から離れている物件や、設備が古い物件では、募集条件を工夫する必要があるかもしれません。
まずは周辺の募集事例を調査し、想定賃料や募集期間について確認しましょう。
なお、ポータルサイトに掲載されている募集賃料と、実際に成約する賃料が必ずしも一致するとは限りません。
地域の賃貸市場を把握している不動産会社へ相談することも有効です。
④ リフォーム費用と家賃収入を比較する
相続した空き家を賃貸にする際、注意したいのがリフォーム費用です。
例えば、想定賃料が月額15万円の戸建て住宅を考えてみましょう。
年間の満室想定賃料は180万円です。
しかし、貸し出すために300万円のリフォーム費用が必要だった場合、単純計算でも工事費用の回収には約1年8か月かかります。
実際には、固定資産税、火災保険料、管理費用、修繕費、空室期間なども考慮する必要があるため、回収期間はさらに長くなる可能性があります。
また、リフォームを行ったからといって、必ず想定賃料で入居者が決まるとは限りません。
大切なのは、工事費用をかける前に、賃貸経営として成立するかどうかを検討することです。
⑤ 普通借家契約と定期借家契約の違いを理解する
将来的に売却したり、家族が利用したりする可能性がある場合には、賃貸借契約の種類にも注意が必要です。
住宅の賃貸借契約には、主に普通借家契約と定期借家契約があります。
普通借家契約では、貸主が契約更新を拒絶したり、解約を申し入れたりする場合、原則として正当事由が必要です。
一方、定期借家契約は、法令で定められた方式や手続きを満たすことで、契約期間満了によって更新なく終了する契約です。
ただし、定期借家契約であっても、必要な事前説明や契約終了通知など、法律上の要件を守る必要があります。
また、定期借家契約は普通借家契約と比べて、入居希望者が限定される場合もあります。
将来的な利用計画や募集条件を踏まえて、適切な契約方法を選択しましょう。
⑥ 税金と将来的な売却への影響を確認する
相続した空き家を賃貸にする場合、税金についても事前に確認しておきたいところです。
特に注意したいのが、相続した空き家を売却する際の譲渡所得の3,000万円特別控除です。
一定の要件を満たす被相続人の居住用家屋やその敷地を売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。
ただし、相続人が3人以上の場合は控除上限が異なるなど、適用には細かな条件があります。
また、相続後に賃貸物件として使用した場合、この特例の対象外となる可能性があります。
つまり、とりあえず貸してみるという判断によって、将来的な売却時に税制上の不利益が生じる可能性があるということです。
賃貸を開始する前に、税理士などの専門家へ相談し、売却した場合との比較を行うことをおすすめします。
⑦ 自主管理か管理委託かを検討する
最後に検討したいのが、賃貸物件として貸し出した後の管理方法です。
賃貸経営を始めると、家賃管理、入居者対応、設備の修繕、契約更新、退去時の精算など、さまざまな業務が発生します。
主な管理方法としては、次の3つが考えられます。
- 自分で管理する
- 不動産管理会社へ委託する
- 自主管理を続けながら、入居者募集だけ不動産会社へ依頼する
管理会社へ委託する場合には費用が発生しますが、日常的な管理業務の負担を軽減できます。
一方、自分で管理できる場合には、入居者募集や賃貸借契約の手続きだけを不動産会社へ依頼する方法もあります。
ご自身の生活環境や管理にかけられる時間などを考慮して、適切な方法を選択しましょう。
4.賃貸にするか売却するか迷った場合は?
相続した空き家について、賃貸と売却のどちらが適しているかは、物件の状態や相続人の事情によって異なります。
例えば、以下のようなケースでは賃貸が選択肢になります。
- 将来的に家族が利用する可能性がある
- 周辺の賃貸需要が高い
- 比較的少ない修繕費用で貸し出せる
- 継続的な家賃収入を得たい
一方、次のようなケースでは売却も積極的に検討したいところです。
- 大規模な修繕が必要
- 周辺の賃貸需要が少ない
- 複数の相続人で現金化して分配したい
- 将来的に不動産を利用する予定がない
- 空き家の譲渡所得に関する特例を利用できる可能性がある
重要なのは、売却価格と想定賃料をそれぞれ調査し、将来的な費用やリスクまで含めて比較することです。
5.相続した空き家を賃貸にする前に、不動産会社へ相談するメリット
相続した空き家を賃貸物件として活用する場合、最初からリフォーム会社へ工事を依頼するのではなく、まず不動産会社へ相談することをおすすめします。
不動産会社であれば、周辺の賃貸需要や想定賃料を調査し、募集するために必要な設備やリフォーム内容を検討できます。
また、売買仲介にも対応している不動産会社であれば、賃貸と売却の両方を比較することができます。
例えば、300万円のリフォームを行って賃貸する場合と、現況のまま売却する場合では、どちらが適しているのでしょうか。
こうした判断には、現在の売却価格、想定賃料、修繕費用、税金、将来的な不動産の利用計画など、さまざまな要素が関係します。
賃貸を開始してから後悔しないためにも、事前の比較検討が重要です。
まとめ|相続した空き家は、貸す前に売却との比較を
相続した空き家は、賃貸物件として活用することで継続的な家賃収入を得られる可能性があります。
しかし、賃貸を開始すると貸主としての責任が生じ、修繕費用や空室リスクなども負担することになります。
また、将来的な売却や税制上の特例にも影響する可能性があるため、慎重な判断が必要です。
相続したからといって、必ず売却する必要はありません。
反対に、せっかく相続した不動産だからといって、無理に保有し続ける必要もありません。
大切なのは、売却価格と賃貸した場合の収益性を比較し、ご家族にとって適切な選択をすることです。
日本橋・人形町エリアの相続不動産はレジスタへ
レジスタ合同会社では、日本橋・人形町を中心に、不動産の売買仲介、賃貸仲介、賃貸管理を行っています。
相続不動産についても、司法書士や弁護士などの専門家と連携しながら対応しております。
「相続した空き家を賃貸物件として活用したい」
「貸し出すために、どの程度のリフォームが必要なのか知りたい」
「売却する場合と賃貸する場合の両方を比較したい」
このようなご相談にも対応しております。
また、店舗や事務所などの事業用賃貸については、弊社が運営する「テナントショップ人形町」を通じた募集活動も行っています。
外国人労働者向けの賃貸であれば「外国人技能実習生賃貸ナビ」も活用いただけます。
相続した不動産の活用方法が決まっていない段階からでも、お気軽にご相談ください。
--------------------------------------------------------------------
レジスタ合同会社
住所:
東京都中央区日本橋人形町3-3-5天翔日本橋人形町ビル206
電話番号 :
03-3527-2637
FAX番号 :
03-3527-2638
宅地建物取引業免許 東京都知事(2)第101770号
建設業許可 東京都知事許可(般-6)第150822号
コーポレートサイト:https://re-gista.co.jp
賃貸サイト:https://re-gista.com
外国人技能実習生賃貸ナビ:https://www.gaikokujinginou-re.com
テナントショップ人形町:https://ningyocho.tenant-info.net
X(Twitter):https://twitter.com/regista_re
Facebookページ:https://www.facebook.com/regista.llc
インスタグラム:https://www.instagram.com/regista_re
不動産売却LP:https://re-gista-baikyaku.com
日本橋人形町よりお部屋探しを支援
日本橋人形町で信頼できる賃貸管理
--------------------------------------------------------------------

